セブにある旅人のための英会話スクールCROSS×ROADでライターをしているあゆみです。
世界一周旅行者にとって頭を悩ませることといえば、海外旅行保険の契約ですよね。昔は安かった長期旅行の保険も、今では半年の旅行で10万円、1年の旅行だと20万円は最低でもかかるようになってしまいました。世界一周旅行をするために頑張って貯めてきたお金なのに、保険を契約したらお金が無くなってしまい、旅行期間を短くしなければいけなくなった・・・なんてことが起こっています。
しかし工夫をすれば、クレジットカードの付帯保険で、世界一周旅行の保険をまかなえることが出来るのです。今回は、クレジットカードの付帯保険を使って賢く保険料を節約する方法をお教えしたいと思います。
目次
1.クレジットカードには海外旅行保険が付いている
たいていのクレジットカードには海外旅行保険が付いています。その内容について、ご紹介します。
1-1.自動付帯と利用付帯の違い
クレジットカードの海外旅行保険には、2タイプあります。自動付帯と利用付帯です。
自動付帯とは、カードを持っているだけで海外旅行保険に自動的に入るものです。手続きや登録は全く必要がなく、年会費無料のカードならコストもかかりません。
利用付帯とは、ツアー代金や公共交通機関の料金の支払いにクレジットカードを利用しなければ、海外旅行保険が適用されないというものです。
パックツアーで旅行に行くのなら、その旅行代金をクレジットカードで支払わないといけません。ツアーで旅行に行かない場合は、出国するまでにその旅行の公共交通機関(航空機や電車、船、バス、タクシー)の代金をクレジットカードですると、その海外旅行中の補償を受けることができます。
1-2.補償内容について
それでは、クレジットカードの海外旅行保険ではいったい何が補償されているのか、具体的にご紹介したいと思います。
クレジットカードの補償には大きく分けて5つあります。
- 「傷害死亡・後遺障害」
ケガが元で死亡したり、後遺障害が残った場合に支払われる補償です。
- 「傷害・疾病治療費用」
ケガをしたり、病気をした場合に病院でかかった治療費の補償です。
- 「賠償責任」
誤って物を壊してしまったり、人にケガをさせたり場合の賠償金の補償です。
- 「救援者費用」
本人が病気やケガで入院するなどして、家族が日本から現地に向かう際の交通費や滞在費の補償です。
- 「携行品損害」
所持品が壊れたり盗まれてしまった場合の損害額の補償です。
この5つの中で旅行中によく使うのが、「傷害・疾病治療費用」「携行品損害」です。
補償内容や保険の選び方について、詳しくはこちらにまとめてあるのでご覧ください。
2.クレジットカードの保険期間は延長できる
続いて、クレジットカード付帯の保険期間についてお伝えしたいと思います。
2-1.クレジットカード付帯の保険期間
クレジットカードの付帯の海外旅行保険の補償期間は、日本を出国してから90日間です。カードによっては、60日間や30日間しかないものもあります。そうなると、世界一周旅行者にとってはきついかもしれません。
まれに90日間で世界一周を終える方もいますが、ほとんどの方は、3ヶ月以上、せめて1年ぐらいは行きたい、と思っているでしょう。
2-2.保険期間は利用付帯で延長できる
しかし、ある裏技を使えば、保険期間は3ヶ月以上、場合によっては1年以上伸ばすことが出来るのです。
その裏技には、ある特殊な利用付帯のクレジットカードを使います。先ほど紹介した利用付帯のクレジットカードは、さらに細かく2つに分類されます。
- 普通の利用付帯
日本を出国する前に世界一周旅行の公共交通機関(出国する際の航空機や電車、船、バス、タクシー)の代金をクレジットカードで支払いすると、出国日から90日まで補償されるというものです。
- 特殊な利用付帯
これが、まさに裏技に使えるカードです。日本を出国した後、海外で公共交通機関の料金の支払いにこのカードを使ったら、その日から最長90日間補償されるというものです。日本を出国する前に、世界一周旅行の公共交通機関の代金をこのカードで払わなかった場合に限り適用されるので、このカードを使って出国前に旅行代金を決済したらいけません。
どういうことか詳しく説明していきたいと思います。
例えば、あなたが以下の3枚のカードを持っているとします。
- 普通の利用付帯のカードA
- 特殊な利用付帯のカードB
- 特殊な利用付帯のカードC
まず、日本を出国する前に、日本を出国する飛行機のチケットをカードAを使って決済します。すると、日本を出国して3ヶ月はカードAの保険が適用されます。
そして、日本を出国してから90日目に、カードBを使って公共交通機関の料金を決済します。すると支払った日からカードBの保険が適用されます。
さらに、カードBで支払った日から90日後、日本を出国してから180日目にカードCを使って公共交通機関の料金を決済します。すると支払った日からカードCの保険が適用され、合計270日、つまり9ヶ月も海外旅行保険が適用されるのです。
つまり、特殊な利用付帯のクレジットカードを何枚も持っていれば、その分旅行期間を長くすることが出来るのです。
3.オススメカード
このような特殊な利用付帯のクレジットカードで、おすすめのカードをご紹介したいと思います。
- リクルートカード
年会費無料のカードです。東京UFJ三菱ニコスが発行しているVISA/Masterカードと、JCBが発行しているJCBカードの2種類があり、どちらも契約できるため、リクルートカードを2枚作ることが可能です。
さらに、VISA/Masterカードの方は、家族会員でも海外旅行保険が適用されます。つまり、夫婦で世界一周する方は、自分のVISA/Masterカードと、相方のVISA/Masterの家族カードと、JCBカードの3枚を作ることが可能です。
補償額は、「傷害・疾病治療費用」は100万円まで、「携行品損害」は20万円までとなっています。
- JCB CARD EXTAGE
18歳以上29歳以下なら持てるカードです。これも年会費無料です。
補償額は、「傷害・疾病治療費用」は100万円まで、「携行品損害」は20万円までとなっています。
- JCB一般カード
これは、年齢に関係なく持てるカードです。年会費は、1260円かかります。補償額は、JCB CARD EXTAGEと一緒で、「傷害・疾病治療費用」は100万円まで、「携行品損害」は20万円までとなっています。
- SBIゴールドカード
このクレジットカードは、年会費が2500円ですが、他のカードより補償が手厚いため、持ってて損はないです。「傷害・疾病治療費用」は500万円まで、「携行品損害」は50万円まで補償してくれます。
さらに、家族カードは、1人目までなら無料で作ることができ、「傷害・疾病治療費用」は250万円まで、「携行品損害」は25万円まで補償してくれます。夫婦で世界一周する方は、家族カードを作っておいた方がいいでしょう。
4.クレジットカードの補償額を上乗せする
特殊な利用付帯が付いているクレジットカードについてご紹介してきました。しかし、「傷害・疾病治療費用」の補償額が100万円までというのは不安かもしれません。
海外、特にオーストラリアや北米、ヨーロッパは、医療費がめちゃくちゃ高いです。例えば、オーストラリアで骨折して6日間入院した場合で、300万円近くかかります。
そういった場合に備えて、「傷害・疾病治療費用」の補償額を上げる方法を2つご紹介したいと思います。
4-1.複数持ちで治療費の上限額を上げる
まず1つ目は、複数枚のクレジットカードの付帯保険を有効にするという方法です。クレジットカードの付帯保険は、補償額を上乗せすることが出来ます。
リクルートカードとSBIゴールドカードの付帯保険がどちらも有効な場合、補償額は、「傷害死亡・後遺障害」以外は上乗せされます。「傷害死亡・後遺障害」は多い方の金額が補償されます。
リクルートカード |
SBIゴールドカード |
→ |
合計補償額 |
|
傷害死亡・後遺障害 |
2000万 |
5000万 |
多い方 |
5000万 |
傷害・疾病治療費用 |
100万 |
500万 |
上乗せ |
600万 |
賠償責任 |
2000万 |
5000万 |
上乗せ |
7000万 |
救援者費用 |
100万 |
300万 |
上乗せ |
400万 |
携行品損害 |
20万 |
50万 |
上乗せ |
70万 |
例えば、あなたが下記の6枚のカードを持っているとします。
- 治療費が200万円の普通の付帯保険のカードA
- 治療費が200万円の普通の付帯保険のカードB
- SBIゴールドカード
- リクルートカード(VISA)
- リクルートカード(JCB)
- JCB CARD EXTAGE
出国する前に、旅行中の公共交通機関のチケットを、カードAとカードBで決済します。すると、「傷害・疾病治療費用」は上乗せされて、400万円まで保証されるようになります。
さらに90日後、特殊な利用付帯のカードである、SBIゴールドカードとリクルートカード(VISA)を使って公共交通機関の交通費を決済すると、「傷害・疾病治療費用」は上乗せされ、100万円+500万円=600万円に補償額が増えます。
さらに出国してから180日後、リクルートカード(JCB)とJCB CARD EXTAGEを使って公共交通機関の交通費を決済すると、「傷害・疾病治療費用」は、100万円+100万円=200万円になります。
4-2.ほかの保険会社の保険で不足分をまかなう
2つ目は、ほかの保険会社の保険を契約して、不足分をまかなうという方法です。さまざまな海外旅行保険会社で、クレジットカードの付帯保険にプラスで上乗せできるプランを持っています。
リクルートカードの付帯保険に東京海上日動の海外旅行保険のエコノミープランをプラスするとします。
リクルートカード |
東京海上日動エコノミープラン |
→ |
合計補償額 |
|
傷害死亡・後遺障害 |
2000万 |
300万 |
多い方 |
5000万 |
疾病死亡 |
なし |
300万 |
多い方 |
300万 |
傷害・疾病治療費用 |
100万 |
1000万 |
上乗せ |
1100万 |
賠償責任 |
2000万 |
なし |
上乗せ |
2000万 |
救援者費用 |
100万 |
1000万 |
上乗せ |
1100万 |
携行品損害 |
20万 |
なし |
上乗せ |
20万 |
「傷害・疾病治療費用」の補償額が、1100万円になるので安心です。また、「携行品損害」と「賠償責任」はカードの付帯保険に付いているので、海外旅行保険の方では保証なしにすることで、海外旅行保険の保険料を下げることが出来ます。
先ほどの例と同様に、6枚のクレジットカードを持っているとします。
- 治療費が200万円の普通の付帯保険のカードA
- 治療費が200万円の普通の付帯保険のカードB
- SBIゴールドカード
- リクルートカード(VISA)
- リクルートカード(JCB)
- JCB CARD EXTAGE
出国前に、東京海上日動のエコノミープランの海外旅行保険を契約していると、旅行中の公共交通機関のチケットを、カードAで決済するだけで、「傷害・疾病治療費用」は1100万円まで保証されるようになります。
さらに90日後、SBIゴールドカードを使って公共交通機関の交通費を決済すると、「傷害・疾病治療費用」は上乗せされ、1600万円に補償額が増えます。
さらに出国してから180日後、リクルートカード(VISA)を使って公共交通機関の交通費を決済すると、「傷害・疾病治療費用」は、1100万円になります。
この方法だと、特殊な利用付帯のクレジットカードを1枚ずつ支払いに使えば済むので、1年以上の長期旅行を考えている方には向いていると思います。
気になる保険料ですが、東京海上日動のエコノミープランは、半年で63,080円、1年で134,430円です。年会費しかかからないクレジットカードの付帯保険と比べたらかなり高いです。
しかし、普通に同程度の補償額の海外旅行保険に入ろうと思ったら、1年で20万円はかかるので、少しでも節約したい方にはおすすめです。
海外旅行保険会社の選び方やプランについて気になる方は、こちらにまとめてあるのでご覧ください。
5.まとめ
クレジットカードの付帯保険を使って賢く保険料を節約する方法をお教えしてきました。
しかし、この方法にはリスクがあります。前のクレジットカードの保険の補償が切れる前に、次のクレジットカードを使って公共交通機関の決済をしなければなりませんが、自分がいる国によっては、クレジットカードが使えなくて、付帯保険の契約が出来なかったりします。
また、旅行中にクレジットカードが盗まれて、次の付帯保険の契約ができなくなったりするかもしれません。
クレジットカードをたくさん持たないといけないため、危険な地域へ行く人や、移動が多い旅行者クレジットカードの管理に十分注意しないといけません。
世界一周旅行には、常にリスクが伴います。不安な場合はちゃんと保険会社の海外旅行保険を契約した方がいいでしょう。
おすすめの海外旅行保険会社3選についてまとめた記事をご覧ください。
自分の予算や行きたい国、期間などを考えて、賢く海外旅行保険を契約できたらいいですね。
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私たちは世界一周準備コースを用意しているセブの英会話スクールCROSS×ROADです。
世界一周した4人が運営している学校で、記事を書いているインターン生も世界一周経験者です。(ワーホリとフィリピン留学の記事は違います。)
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