こんにちは。
今回は連載企画「”魂が震える”世界史の授業」の第4回目です!!
【連載!”魂が震える”世界史の授業】とは・・・
この連載企画の主人公は・・・元世界史教師のまえてぃー。
世界史の先生をしていた時、ふと思いました。
世界史の教科書って、教科書じゃなくガイドブックとして使ったら最強じゃない?
- 世界地図は載ってる。
- 今では世界遺産になってる場所がたくさん載ってる。
- 何より先人たちの歩んだ道のりがスゴかった!!
そして、ただ今、教科書片手に世界周遊をしています。そんなわたしが、ゾクゾクっと来た・・・まさに”魂が震える”ほどの衝撃を受けた場所について授業をするのがこの連載企画!!
第一回目は、カンボジアのアンコールワット。
【連載】生きる活力を感じよう!まえてぃーが教えるアンコールワット
第二回目は、キリングフィールド。
【連載】眼鏡をかけてたら殺される?300万人が大量虐殺されたカンボジアの悲しい過去
そして、第三回目は、ベトナムの戦争証跡博物館でした。
【連載】戦争賛成!の世論を変えたベトナム戦争でジャーナリストが伝えたこと
さて、今回はどこで魂が震えたのでしょうか!
わたしがどんな人か詳しく知りたい方はこちらを見てみてください!!
「ぼうけんをはじめますか?」
「はい!!」
目次
まえてぃー、スリランカにたどり着いた
みなさんこんにちは!
旅での歴史は“学び”ではなく“出会い”。歴旅中のまえてぃーです。
日本はすっかり冬ですね。
そんな今、私はどこにいるかというと…。
年がら年中夏真っ盛り!!
まだ見ぬ秘境スリランカでーす。
まえてぃーは昔は自分に自信が持てなかった
突然ですがみなさん、人を信じることに自信はありますか?
そして自分自身を信じることに。
まえてぃーは昔、自分に自信なんて持ったことがなく、人に対しても素直に信じることが出来ない日々を過ごしていました。
励まされても、「どうせ心の中では笑ってるんだ。」とか、
メールの返信が来なかったら「どうせ嫌われたんだ。」とか、
その人自身を素直に信じることが出来ず、誰も何も言ってないのに、自分で勝手に決めつけて、人と比べては自信を無くし、ネガティブ回廊に陥ったことがあります。
そしてそれはきっと、私だけじゃないはず!!
今回の歴旅は、そんなあなたに送ります。
数千年の時を超えて、あなたに届くメッセージ。
スリランカ“シギリヤロック”で魂が震えた!!
むかーしむかし、あるところに・・・
突然ですが、これから昔ばなしをしたいと思います。
“シギリヤロックの悲しき王”
はじまりはじまり。
シンハラという国のお話
むかーしむかし、にっぽんからはるか離れたとある島。
そこにひとつの国がありました。
その国の名前は“シンハラ”
王様の名前は「ダートゥセーナ」と言いました。
ダートゥセーナ王は様々な能力にたけており、人々は緑に囲まれた土地で豊かに過ごしておりました。
そんな王様には、2人の息子がいました。
兄はカーシャパ、弟はモッガラーナと言います。
兄・カーシャパが背負った生まれながらの運命
同じ父を持つ兄弟でも、二人のお母さんは違う人でした。
兄カーシャパのお母さんは平民の出身。
弟モッガラーナのお母さんは王族の出身。
このことから兄のカーシャパは不安でいっぱいになっていました。
なぜかって??
本来であれば、お兄さんのカーシャパが次の王様になるはずです。
でも、当時のシンハラには身分制度というものがありました。
身分制度っていうのは、生まれた時の自分の身分の位置で、できる仕事や結婚相手が決められていたこと。
まさに「運命」というに相応しいかもしれないね。
平民より王族の方が身分は高い。
兄カーシャパのお母さんよりも、弟モッガラーナのお母さんの方が身分が高かった。
身分が高い方が、偉い人になれる。
つまり、弟のモッガラーナが次の王様になるんじゃないかと、兄のカーシャパは心配で心配でたまらなくなりました。
先に生まれたのは自分だ。
兄は自分だ。
だから次の王は自分だ。
お父さん(今の王様)もきっとそうしてくれるに違いない。
お父さんと弟と過ごす中で、カーシャパは信じていました。
不安に駆られたカーシャパ、そして取った行動とは・・・
そして、月日が流れ、そろそろ次の王様が決まる頃かなとカーシャパは思いました。
お父さんは自分を王様にしてくれるに違いない。
だってお兄さんなんだから。
先に生まれたんだから。。。
でも。
そんな保証がどこにある?
誰か私が王になるってお父さんから聞いた人いる??
まさか弟を王にするつもりなんじゃ。
もし王になれなかったら?
自分はどうなる?
立場は?
存在は?
これからの生活は?
弟に頭を下げなければならないの??
王になれなかったら。
王になれなかったら。
王になれなかったら。
王になれなかったらと思うと、カーシャパは心配で心配で、たまらなくなりました。
そして、
心配で心配で、その心配で心がいっぱいになった時、カーシャパはこう思いました。
“王になるしかない”
そう思ったカーシャパは、ある行動をとりました。
なんと、自分の部下と一緒に反乱を起こし、王様を部屋に閉じ込め、無理やり王座を奪ったのです。
王様は、「お父さん」です。
自分のお父さんを閉じ込めて、カーシャパは自分が王様になりました。
そして王様の力を持ったカーシャパは、弟を国外に追放しようとしました。
困った弟は、お隣の国、南インドに助けを求め、国を出ていきました。
「お父さんと弟が自分の周りからいなくなった。」
「これで誰も王様になる道を邪魔しない。」
「もう心配で心配でたまらなくなることなんて無い。」
自分が王様。
自分が一番。
安心安心。
でも、ここからがカーシャパの悲劇の始まりでした。
自分が王となり、地位と名誉を得たカーシャパ。しかし・・・
カーシャパは閉じ込めていたお父さんに自分の財産を渡すように要求しますが、かたく断られてしまいました。
それに激怒したカーシャパは、部下に命令し、お父さんを殺してしまいました。
父殺し。
いつしかカーシャパは「狂気の王」と呼ばれるようになりました。
冷静になったカーシャパは、自分はなんて恐ろしいことをしてしまったのかと怖くなりました。
そして、追い出した弟が力を蓄え攻めてくるんじゃないかと不安になり、またカーシャパは、心配で心配でたまらなくなりました。
心配で心配で、たまらないカーシャパ。
「そうだ、誰も手の届かないところにいこう」
そう思いついたカーシャパは、安全な場所はどこかと探し始めました。
そして見つけたシギリヤロック。
このてっぺんなら絶対に大丈夫。
このてっぺんなら絶対に攻めてこれない。
このてっぺんなら絶対に安心。
カーシャパは7年の歳月をかけて、大きな、大きなシギリヤロックの岩の上にお城を建てました。
高さは約200メートル、360度を見渡せる絶壁の王宮は、見晴らしもよく、なかなか攻められそうにはありません。
美味しいフルーツに500人もの踊り子の舞。
華やかな日々に囲まれ、カーシャパは暮らしていました。
しかし、恐れていたことが本当に起こりました。
弟がついに攻めてきたのです。
カーシャパも象に乗り迎え撃ちます。
しかし、その努力むなしく、カーシャパは弟に負けてしまい、自ら命を絶ったのでした。
お城の完成から、たった11年のことでした。
~おしまい~
“シギリヤロックの悲しき王”から学べること
いかがでしたか?
シギリヤロックはその文化的価値や頂上から見える絶景から世界遺産にも登録され、今ではスリランカきっての観光名所です。
でも、このお話を知ってから、シギリヤロックを見上げること。シギリヤロックを登ること。
儚く散っていったカーシャパを想いながら見渡す景色は、きっとこれまでとどこか違って見えました。
疑うこと。
決めつけること。
それがどんな結末をもたらすか・・・
カーシャパは、自分から心を開く大切さを教えてくれているのかもしれません。
どんな想いでカーシャパはこの世界を見降ろしていたんだろうか。
カーシャパの思いを胸に、実際にシギリヤロックに行ってみた
首都コロンボから車で約3時間。
広大なジャングルの中にシギリヤロックは突如姿を現します。
地上にも広大な遺跡が残り、かつてそこに巨大な文明が存在していたということが分かります。
シギリヤロックを囲む堀にはワニがいるとか!?
地上の遺跡を通り抜けると・・・
巨大な岩の門が出現。そこも通り抜けます。
途中、犬がガイドしてくれました。
そしてついにシギリヤロックと対面!!
人と比べるとその大きさに圧巻。
頂上までは階段で登ることが出来ます。
そしてその入場は「ライオンの門」
今はライオンの前足しかありませんが、当時は頭もあり、口に中に入っていくような作りだったのではないかと言われています。
見たかった!!
途中、「シギリヤレディ」という壁に描かれた色鮮やかな当時のフレスコ画を見ることが出来ます。現存しているのは18体ですが、当時は500体もの美しいシギリヤレディが描かれていました。
(現在は写真NGのためぜひ自分の目で見てみてください♪)
登ること約20分。
ついに頂上です!!
頂上に到着したら風に吹かれながらゆっくりと遺跡を見て散策してみてください。
カーシャパの玉座は残ってました!!
見下ろすとまたその高さに感動。
頂上もかなり広く大きいので、お気に入りのスポットをぜひ見つけよう。
カーシャパと同じ風をここで感じながら自分の旅を振り返ってもいいかもしれません。
景色を見渡していると丘を発見。
「あそこからシギリヤロックが見えるかも!」と思い向かってみました。
シギリヤロックを横から見てみよう!!
丘の麓まで行くと登れることが判明!
丘の名前はピドゥランガラロックというらしいです。
長く続く階段を登っていきます。
たとえ階段が無くなっても登り続けます。
もはや道があると“信じて”登り続けます。
さすがにちょっと疑いました。
が、頂上に着きました!!
ご覧ください!!
実際にシギリヤロックを見て、感じたこと
コミュニケーションがとりづらい現代社会への警鐘
直接顔を合わさないコミュニケーションが増えてきた現代。
その中で誤解をした人、された人、何かしらのすれ違いを経験した人は多いのではないでしょうか。
- メールの返事に絵文字がない。嫌われたのかな。
- あいつムカついたから速攻ブロックした。
- 浮気が心配でスマホのぞき見しちゃった。
心配や不安を原動力にした疑いの気持ち。
誰しもがそんな痛みを胸に抱えながら生きていると思います。
それが、ありふれた日常。
けれど、疑えば疑うほど、孤独になっていくという1つのレールを、この場所は私たちに示してくれているような気がします。
そして、このシギリヤロックとカーシャパは、そんな気持ちに少し、ブレーキをかけてくれます。
この歴史と出会い、今持っている疑いの気持ちや不安を、ちょっとだけ、外してみませんか?
シギリヤロックで感じる風が、どんなモヤモヤも後悔も、きれいさっぱり吹き流してくれますよ。
シギリヤロックだけじゃない!スリランカの魅力
もちろんここスリランカの魅力は、シギリヤロックだけではございません。
紅茶にサファリ・占い・アーユルヴェーダ。
アドベンチャーが好きな旅人や癒しが好きな旅人、インドとはまた違うカレーが食べたい旅人まで、誰しもが新しい体験と出会えるこの秘境スリランカへ、ぜひお越しください。
次回予告
次回、ボスニア~民族紛争を越えて~。
自分は何もできないと思っているあなた。
立ち上がる強さと、上を向く勇気をくれる歴史たちに会いに行きましょう。
前回の記事
【連載】戦争賛成!の世論を変えたベトナム戦争でジャーナリストが伝えたこと
これから世界一周をしたい旅人の方へ
私たちは世界一周準備コースを用意しているセブの英会話スクールCROSS×ROADです。
世界一周した4人が運営している学校で、記事を書いているインターン生も世界一周経験者です。(ワーホリとフィリピン留学の記事は違います。)
CROSS×ROADでは、
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ガイドブックやなくて、世界史教科書が最強とはけっこう愉快な視点でした。
シギリヤロックについて学ぶことができました‼️
平民出身の母から産まれた兄の心理がよくわかるようでした。
次のストーリー読ませてもらいます‼️