セブにある旅人のための英会話スクールCROSS×ROADでライターをしているあゆみです。
世界一周しようとしている人にとって悩ましいことの一つに、公的な手続きがあります。そもそも何から考えればいいか分からないし、何をすればいいか分からない。手続き自体めんどくさそう、と思っている人がほとんどだと思います。
今回は公的手続きの中でも、一番重要な「住民票」について、
- 住民票の海外転出届を出すか
- そのまま残しておくか
について考えましょう。
目次
1.1年以上世界一周する人は海外転出届を出さなければいけない
そもそも住民票とは何なんでしょうか?
住民票とは、市町村と特別区で作成される住民に関する記録のことをいいます。各市区町村ごとに住民基本台帳にまとめられていて、現住所の証明、選挙人の登録、人口の調査などに利用されています。詳細については住民基本台帳法で規定されています。
住民基本台帳法によると、1年以上、別の場所での滞在が見込まれる場合は、転出届を出さなければいけないことになっています。つまり、1年以上海外にいる場合は、海外転出届を出さないといけません。
しかし1年未満の場合、海外転出届を出すか、出さないか選択することができます。1年以上世界一周する人は、必ず海外転出届を出してください。海外転出届を出す方法は、こちらを参考にしてください。
世界一周する人必見!海外転出届を出したら絶対すべき手続きについて
1年未満で世界一周を終えようと思っている人は、どちらを選択すればいいのか悩むと思います。メリット・デメリットをもとに考えて結論を出しましょう。
2.1年未満世界一周する人が住民票の海外転出届を出すメリット・デメリット
海外転出届を出す場合のメリット、デメリットは何なのでしょうか?
2-1.メリット
1月1日時点で海外にいる場合、その年の住民税を支払わなくていい
1月1日時点で海外にいる場合は、その年1年分の住民税を払う義務はなくなります。世界一周中は何かとお金がかかるものです。1年分の住民税を払わなくて済むのはありがたいことです。
年金の支払いを免除することが出来る
国民年金は、海外転出届を出した段階で、「免除」という形になります。つまり、世界一周期間分は、保険料を払わなくて済みます。年金を受け取るためには、年金を納めている期間が10年必要です。(2017年8月に25年→10年に法律が変更)
「免除」の期間中も「カラ期間」と言って、納めている期間としてカウントされます。しかし、保険料を納めていないので、受け取れる金額は減ることになります。
将来受け取れる年金の金額が減ることが嫌な場合は、「任意加入」の手続きを取ることで、受け取る金額を減らさずに済むことが出来ます。その場合は、世界一周中の期間分もいつも通り年金を支払うことになります。
2-2.デメリット
市役所に行って公的手続きをする手間がかかる
まず、市役所に行く手間があります。転出・転入をしたことがある人はわかると思いますが、市役所の届け出は何かと面倒です。
平日の9時から17時しか受け付けていないという時間的制約、本人か世帯主が行かないといけない制約、そして何より手続きに時間がかかる場合が多いです。世界一周前は何かと準備に時間が割かれます。公的手続きに時間は割きたくありません。
旅行から帰ったあとも、手続きが面倒
また、世界一周から帰ってきた後も、転入届を出すために市役所へ行かなければいけません。これも海外転出届を出すときと同様に面倒です。
3.1年未満世界一周する人が住民票を国内に残しておくメリット・デメリット
続いて、住民票を残しておく場合のメリット、デメリットは何なのでしょうか?
3-1.メリット
市役所に行って公的手続きをする必要がない
海外転出届を出す場合のデメリットでも紹介しましたが、市役所に行って手続きを行うのは面倒です。住民票を残しておく場合、市役所に行って公的手続きをする必要は全くないので楽です。
国民健康保険の海外適用が効く
住民票を残すと、国民健康保険を使うことができます。国民健康保険というと国内だけでしか使えないイメージがありますが、海外で受けた医療行為に関しても3割負担にできます。しかし、注意すべきことが2点あります。
- 海外で受けた医療行為を日本の決まったフォーマットに合わせて、担当医に記入してもらう必要があります。この作業には英語力が問われそうです。
- 国が負担してくれる金額は海外で受けた医療費の7割ではなくて、海外で受けた医療行為を日本で行った場合いくら掛かるかを調べ、医療を受けた国の料金と比較して安い方の7割を負担してくれます。
例えば、アメリカで100万円の医療を受けたけれど、同等の治療を日本で受けたら30万円で受けられる場合、日本で受ける方が安いため、日本の治療費が適用され、30万円のうち7割国が負担してくれることになります。
つまり、治療に100万円かかったのに、21万円しか返ってこないということになります。
もう一つの例として、海外で受けた医療の方が安かった場合についてです。中国で10万円の医療を受けたとします。
同等の治療を日本では15万円で受けられる場合、中国で受ける方が安いため、中国の治療費の10万円が適応され、そのうちの7割を国が負担してくれるため、7万円が返還されます。
3-2.デメリット
世界一周期間中の住民税、国民健康保険料、年金を払わないといけないため、金銭的負担になる
住民票を残しておくということは、日本に住んでいるということになるため、当然日本での納税の義務が生じます。旅行中、毎日の生活にお金がかかる上に、住民税、国民健康保険料、年金も上乗せでかかると、大変ですよね。
1年以上世界一周できない
先ほどでも述べたように、1年以上海外にいる場合は、海外転出届を出さないといけないと法律で決まっています。つまり、1年以上世界一周できないということになります。世界一周できる期間に制約が出来てしまいます。
4.1年未満世界一周する人も住民票の海外転出届を出した方がいい
住民票を提出するメリット・デメリットについて考えてきました。もし、市役所での手続きが面倒だと思わないなら、海外転出届を出すことをお勧めします。
1年未満で帰ってくると決めていても、実際は旅行中にもっと期間を延ばしたいと感じて、1年以上旅行することになるかもしれません。さらに、日本に住んでいないにもかかわらず、住民税、国民健康保険料を支払うのはもったいないです。その分旅行資金に充てた方がいいといえます。
海外での医療が国民健康保険で3割負担になるメリットも、海外旅行保険やクレジットカードの付帯保険でまかなうことができます。
海外旅行保険の選び方や、お勧めの保険会社、クレジットカード付帯保険の裏技についてはこちらの記事をご覧ください。
5.まとめ
世界一周する時、住民票の海外転出届を出すべきか、それとも残しておくべきかについて考えてきました。
1年以上世界一周する、しないにかかわらず、世界一周を考えているなら海外転出届を出すべきです。海外転出届の出し方、その後の法的手続きについては、こちらの記事をご覧ください。
世界一周する人必見!海外転出届を出したら絶対すべき手続きについて
公的手続きは面倒ですが、少しでも旅行が長く続けられるようにきちんと行いましょう。
これから世界一周をしたい旅人の方へ
私たちは世界一周準備コースを用意しているセブの英会話スクールCROSS×ROADです。
世界一周した4人が運営している学校で、記事を書いているインターン生も世界一周経験者です。(ワーホリとフィリピン留学の記事は違います。)
CROSS×ROADでは、
- 世界一周用の英語カリキュラム
- 世界一周のルート作りサポート
- 卒業生限定の旅中トラブルサポート
- バックパッカーコミュニティ
- 旅後のキャリアサポート
- 事前学習のサポート
- など世界一周を考える人にとって最高のコースを用意しています。
世界一周を考えるのであれば、ぜひ一度CROSS×ROADのHPをご覧ください。
リンク先でさらに
・6ヶ月前から始める旅の準備リストと裏技
・世界一周費用大公開!
という2つの無料PDFをプレゼントしています。
ぜひ下記の画像をクリックしてCROSS×ROADの世界一周コースのページをご覧ください。
コメントを残す